2009-07-05

2009 中国の一般消費力に関して

1.世界的なコンサルティング会社ベインアンドカンパニーと招商銀行が「2009年中国個人財産報告」を発表した。
報告によると、中国全土で、資産1千万(1億5千万円)元以上の富豪は08年で82万5千人以上いることが分かった。そのうち5万1000人は資産1億元以上。総額は8兆8千億元(約123兆円)。
商別高額資産者数順位は下記の通り
1位 北京 143000人
2位 広東 137000人
3位 上海 116000人
4位 浙江 110500人
5位 江蘇 59500人
6位 福建 31200人
7位 山東 27900人
8位 遼寧 25700人
9位 四川 21200人
10位 河南 14200人

2. 中国の富裕層として定義できる年収25万元(約350万円)以上の世帯が、今後は年平均 16%のペースで増加し、2015年には400万世帯を超えるとの予測(コンサルティング世界大手の米マッキンゼー調べ)が出ています。人数だけを見れば米国、日本、英国に次ぐ世界第4位の規模です。
同社によると、この定義での裕福な家庭は08年時点で約160万世帯。うち30%は北京、上海、広州、深センの4大都市に集中しています。ただマッキンゼーは、今後新たに増える層のうち75%はこれら4大都市以外の地域の住民だとも予測するなど、地方都市でも富裕層が急速に増えそうです。
また同社はあわせて、中国で富裕層に位置付けられる消費者のうち約80%が45歳以下に集中しているとも指摘。日本の19%、米国の30%を大きく上回っています。

3.中国の富豪の年間消費額は約200万元
中国版のフォーブスとも言われている、胡潤百富が発表した「中国1千万富豪ブランドトレンド報告」によると、富豪たちの年間平均消費額は200万元であることがわかった。 胡潤百富は昨年5月から22月にかけて対面調査を実施した。消費対象は、1位が贅沢品、2位がギフト、3位が子女教育、4位が観光娯楽。贅沢品の購入を最も惜しまないのがセッコウ省の富豪。また、伝統的な東北地方の富豪はギフト購入に熱心。北京の富豪は子女教育に最も熱心で、高校時代には海外留学が定番。

4.銀行カード発行量18億枚突破 2009年3月迄、中国の銀行のカードの発行量が08年末段階で18億枚と突破した。また、銀行カードがデビットカードとして使える商店は 118万店(銀行カードネットワークシステム「銀聯」設立時の7.8倍)、カード対応支払機は185万台(同8.4倍)、ATM機は16万台(同 4.2倍)に達している。招商銀行の発表によると、中国のセレブは毎月カードで7万元以上買い物していることが分かった。これはアジア最高。招商銀行は、中国高所得者1%を対象にした無制限クレジットカードを発行した。今回の報告は、そのカード使用状況から算出したもの。ちなみに、年齢は31歳から46歳が全体の64%を占めている。また、海外での使用が目立つのも特徴。ただ消費者が複数のクレジットカードを保有する中、発行総数の8割が長い間未使用の状態になっているという。

5.都市部の平均年収3万元に、国家統計局によると、08年の全国都市就業者の平均年収は2万9229元となったことが分かった。平均年収が一番高い業界は証券業界で17万元、以下金融業、航空運輸業となっている。また、平均年収が一番低いのは木材加工業で1万5663元で、証券業界の11分の1に過ぎない

6.農村と都市の格差拡大 09年中国農村経済録書によると、中国の農村部の生活水準は都市部より10年遅れている。同書によると、都市と農村の生活支出の比率は、1978年は 2.68:1であったが、08年には3.07:1にまで拡大した。08年の生活支出の平均は農村が3661元、都市住民は1万1243元。このことからも、同書は「中国による消費拡大の潜在力は農村にある」としている。
今年都市住民の第一四半期の可処分所得は1人当たり4834元、昨年同期比10.2%増、物価変動を考慮すると11.2%増となる。農村住民の現金収入も増加しており、第一四半期の1人当たりの平均は1622元で昨年同期比8.6%増。
ともにこのJETROの「中国経済の現状について」(http://nexi.go.jp/service/sv_m-tokusyu/sv_m_tokusyu_0905-1.html)をご参照下さい。

7.中国人の生活水準は急速に高まっているが、それでも中国は現在も相対的には貧困国、中国の労働者の平均賃金はアメリカの労働者の4%に過ぎず、1975年当時の韓国と同水準と韓国の経済評論界の見方です。

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