2009-11-30

中国のB2Cはなんで利益が出ないのか

中国には1400ほどのB2CのECサイトがあるそうですが、利益を上げているところは殆ど無いといわれています。何故B2Cは利益を上げれないのかという題名の記事がありました。ちょっと抽象的なんですけど。

・B2Cも従来型の小売と変わりは無いし、テレビショッピングや、電話ショッピングとチャネルが違うだけだ。重要なのはアフターサービス、製品と、その製品に対する深い知識。

・テレビ物販は高利潤の物が多いが、誇大広告により、一度だけの顧客の獲得を狙う物が多く、比較的利益を得られやすいが、直ぐに真似をされ競合が増え、顧客の不信感をもたらし、ECに対してもネガティブな影響を与えている。現状正当な商売よりもゲリラ的な方法が効果を挙げている。

・中国では目先の利益を人が多く、一方大量な資金を投入しない限り規模の追及は無理である。VC投資をうけると直ぐに株式公開をさせようとする為に、過激な成長を求める事になるが、管理体制が成長に追いつかずアフターサービスがおろそかになる。そして、一旦悪い評判が立つとその影響も大きい。また、直ぐに利益を獲得しようとして広告やマーケティング費用が非常に嵩み、それが大手EC企業の利益圧迫要因となっている。

・暴利を獲得できるのは、一般に不法な市場だが、中国では証券市場だけがその例外である。実業で利益を上げていくのには時間がかかりすぎ、売上も大きくはならない。創業5年以内にIPOさせるのが最も稼げる手法であり、実際の利益など重要ではない。財務諸表なんて作りようがあり、結局全ての企業がIPOを目指す事になる。そのせいで、中国の大手EC企業が利益を上げられないのは当然だ

・経営者の功名心や実力不足も多い。2009年には化粧品分野のサイトの死亡率が最も高く、15%のサイトが閉鎖した。

成功するには
1.実力がある人は(1億円とか投資をできる水準でしょう)
 中国の株式市場は暴利獲得の機会であり、今後10年間はその傾向は変わらないでしょう。VCが要求するほど早いIPOを目指すのでなく、ゆっくりと時間を掛けてIPOを目指しなさい。また、100年企業のように一歩一歩堅実に成長する方法もあります。

2.1000万元以下の資金を投資する場合(1.5億円以下)
 非常に注意深く事業を展開する必要はあります。この程度の資金のECサイトは山ほどあり、発展の手法は多くありますが、可能性もたくさんあります。自分の欲望を抑え、技術を凝らし、フォーカスした戦略で運営すれば、お金を稼ぐ事はできるでしょう。利益さえあげていれば、かならず一度はチャンスがあり、 IPOも不可能では無いでしょう。

3.100万元以下の投資をする場合(1千万円以下)
 この程度の資金ではなかなか厳しいのですが、淘宝に出るのがよいでしょう。B2Cでも良いのですが、この資金レベルはメーカーではなく販売業でしょうから特定の地域内を対象にしたB2Cとか、実態店舗を持つのもよいでしょう。

4.10万元以下の資金しか投入できない場合
 この程度の資金では、淘宝しかないでしょう。でも、最もよいのは、やはり外で働く事でしょう。商売でお金を稼ぐ事のみが生活ではな
く、日々楽しければ良いじゃないですか

⇒記事だけ見ても表現があいまいですが、メジャーに戦うには数億円の資金投入をしないと中国のECでは戦っていけないというところでしょう。僕らのような個人だと2の100万元単位(今なら10百万円)ということになります。それ以下は個人を対称にしていますが、日本円で1千万円単位の投資もできないのなら、全く土俵に載る事もできないだろうという事でしょう。

 中国人が中国で運営する場合を言っていますので、日本企業が何かする場合、日本人の出張費や、駐在費用、日本語人材・通訳の費用、高めの事務所等のコストがかかる場合は、当然それをオンしないといけません。サイト構築とかでも、日本企業向けになると価格は平気で3倍以上はしますから。

 そして、最後の10万元=130万円程度以下の投資しかできないなら、サラリーマンしていた方がまし。という言葉は意味神妙です。

 貨幣単位が日本と比べれば少なくとも3分の1から5分の1という事を考えると、日本企業が中国の

・ECでそこそこやるなら 4-8億円プラス日本経費で10億円
・まぁまぁ行くにも   4-8千万円プラスで1億円
・僕らのように100万元程度の資金だと、2と3の間で、淘宝からしかない

このくらいの資金は必要なんでしょうね。